NOZOMIO 吉祥寺
Data : Scheduled for 2022
Location : Kichijoji,Tokyo
Category : Residence
Site area : 459.20㎡
Total area :954.29㎡
Construction type : New construction
Design cooperation : Dugout Architects
Photographer :Kai Nakamura
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都心と郊外の魅力が共存する吉祥寺の街は、個人店や大型店などが混在する賑やかな商業地から閑静な住宅街まで、緩やかなグラデーションを描きながら密度感が変化しており、その情景が人々に住み心地の良い感覚を与えている。
計画敷地は、そんな街の中を横断する都市計画道路により、周辺に広がる緑豊かな住宅街とは異なる建築条件を持ちヒエラルキーの差に面している。
本件では、この敷地に総戸数28戸のワンルーム型集合住宅を計画するにあたり、この密度感の格差によって街との繋がりに綻びが生じぬよう、周辺一帯に広がる住宅との地域構造を考慮する必要があると思案した。そこで、周辺住宅街の庭と建築の粗密感を平面的視点と立体的視点で分析し、建築と植栽の関係性が等価となるよう組み立てた中密度な建築を目指した。この繊細で緻密な創意工夫により、住まい手が自然を身近に感じ、街との調和も図られるよう趣向を凝らしている。
建築と植栽が等価となる中密度な建築を実現するために、断面計画と外被の形態に拘った。
断面計画では、4層の高さを各層2.55mの階高とし、1階床面を地盤面から0.6m下げることで、ボリューム全体をスケールダウンさせ街との親和性を上げた。
外被では、敷地の境界ラインに対して発生する建築与条件から後退基準ラインを割り出し、その枠内に建物の輪郭をひだ状に折り曲げて巡らせることで、後退ライン+αとなる余剰空間を創出し、植栽空間を確保した。更に植栽に対する日射や通風による栽培環境を考慮し、敷地に対して放射状に配置出来るよう建物の縦軸を真北へ傾けた。
立面では断面と外被の形態操作により、上下階にズレを持たせ平面的雁行と立体的雁行が織り交ざる形態を完成させた。
その結果、各住戸には複数の採光・通風が確保され、緑陰のようなインナーテラスも生まれ、住戸内部の多様な角地は、住人の生活に合わせて柔軟に使える構成となった。